売上かミッションか?という話
独立して、そして農ホリをたちあげて4ヶ月がたちまだまだなことばかりですが、会員さんの数も増え、農ホリを受け入れてくださる農家さんも増えてきていて嬉しい限りです。
最近ではJ-WAVE 81.3FM「-JK RADIO- TOKYO UNITED」さんに出演する機会を頂き、antennaさんにも取り上げて頂きました。また明日発売の「農業ビジネスマガジン」さんにも農ホリを掲載して頂きました。
ここまで(とは言え全然まだなのですが)地道にコツコツやってきて、こういうかたちで取り上げて頂き本当に感謝です。
ところで今回書こうと思ったのは売上かミッションか?という本来ならミッションを達成することで売上があがるというものなのですが、今日はそれについて書こうかなと思います。
そもそもミッションってなに?
企業戦略論のジョイ・B・バーニーさんによれば
企業のミッション(mission)とは、
その企業の根本的な目的と長期目標のことである。
とのことらしいです。ミッションは「その会社が存在する目的」と自分は捉えています。ちなみにEducoのミッションは「農業の価値を引き出し、伝え、変えていく」ということをミッションに掲げています。
Educoではこれが最も大事にするものであり、何かサービスを作り出すときや契約1つにしてもこれに合っているか、反しているか、関係ないか?を真剣に考えるようにしています。
つまり会社に関係して起こる全ての出来事の判断基準と言って良いでしょう。
会社という組織に属している以上はこのミッションに反していれば悪であり、逆に言えばこのミッションに沿っていればそれは正義です。もちろん自分は会社を経営し、このミッションを達成するために会社をやっているので自分自身が属しているという言い方は語弊があるかもしれませんが、自分自身がこのミッションに反した決断をしないようにしています。
このミッションは社内の共通認識のようなもので、関わる人全員がこれに向かって歩いていないといけないし、これから人数が増えた時にも同じ方向を見ているようにするのが自分の役割だと思っています。
あと少しずれますが、学生さんが自分に合う会社、合わない会社とか言いますがその1つにこの会社のミッションが自分の目指す先(大袈裟に言えばその人の人生ミッション)と近い、似ている、同じ方向性であるかないか?なのかなとここ最近思っています。
ミッションと売上ってなんでその話になるの?
ミッションは会社が存在する理由というこだとすれば、そのミッションに向かって経営活動をしていれば売上が自然と追いついてくるわけです。
だから普通に考えたらわざわざミッションだの、売上だのを考えなくても良いのですが、実際仕事をしていると目の前に「儲かりそうだけどミッションに反するもの」が出てくることがあるんです。
これ絶対にあると思うんです。
これって禁断の果実というか麻薬というか、人間って結局弱い生き物だとも思っているので一度甘い汁を吸うと抜け出せなくなるんですよね。目の前にお金になる話があって、それに乗っかって少しでもお金が入ってくれば抜け出せなくなる・・ということはあると思います。特にスタートしたばかりの会社ほど明日を生き抜くお金が欲しいですから目の前のそういう話に飛びつきたくなります。
しかしそれは中長期的に見たら絶対にマイナスなことだと思っているので、絶対にミッションに反するようなビジネス、仮にそれが成功率90%のビジネスだとしてもやりません。
特にスタートしたばかりの会社って実績もない、金もない、人もいない、何もない状態で持っているのは「想い」だけ。そんなときにこの「想い」すなわちミッションを裏切るようなことをしていたら本当にただの全裸野郎になってしまいます。
もちろんスタートアップだからミッションが大事で成長したら忘れても良いよね?ってことはなく生涯それを追求することが大事です。
それでここまでちょっと熱く話したのですが、特に先輩経営者からしたら「甘い」という部分があると思います。それは「とは言え売上って大事でしょ?」という話です。
ミッションを優先させることは最重要ですがやっぱ売上も大事なんです。
だから徹底して悩むわけです。ミッションも大事だけど売上を立てられない会社はもはや会社でも何でもないわけで・・・
じゃあ、どうんすんのさ?
ミッションは大事で、売上も大事で・・・という話の時にすごく悩むのですが、理想を言えば「ミッションに合っていて売上を立てる」ことです。
そのため仕事の話の時は最大限それを両立できるよう細かな【軌道修正】を繰り返しています。ものごとを細かく分解していけばいくつかの要素に分かれるので
・ここは絶対に譲れない
・ここはある程度まで許容しても問題ない
というようになってくるので、ちょっとずつこんなことを繰り返しています。
例えばなんですが、
最近うちにめっちゃコミットしてくれている「劉」という者がいます。
劉はうちのミッションや考えに共感してくれてコミットしてくれている頼もしいパートナーです。普段彼はオフィスにほとんどいないのでメッセージや電話でやり取りをするのですが、電話はたぶん1日3〜5回はしてて業務連絡的なことも多いのですが、この【軌道修正】がほとんどだと思います。
・Educoの立場としてその条件は飲めないので〇〇にして欲しい
・そこは〇〇ということでなければ農家さんにとってメリットない
というような感じです。私も劉も言葉を荒げるタイプではないのですがやりとりはたまにバチバチなときもあります。
そして私も劉もミッションに関わることは相手が目上、お客さんであってもしっかり言います。もしかしたら、向こうの言うことに【YES】と言ってしまえば直ぐに済むことかもしれませんが、ミッションに反していれば【NO】なのでそこはきちんとしています。
不器用なのかもしれないな〜と個人的には思っているところもありますが、劉には「だからこそ人を惹きつける」と励まされながら頑張っています。
ところで劉は今までいくつも事業を手がけ、キレ者で器用な人なのでビジネスセンス、経験は自分より格段に高いです。ただ農業に対する思いだけは負けていないですし、負けるはずがないと思っているのでそこはうまく協力しながらできているのかな?と思っています。
結論、ぶれないミッションがぶれない判断を生み、ビジネスを軌道修正していく。
です。